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・リードに四苦八苦
 
オーボエ吹きにとって、寝ても覚めても最大の悩み事・・・ それはズバリ「リード」でしょう。リードを用いた楽器は他にもたくさんあります。例えばクラリネット、サックス、などなど。しかしこれらはシングルリードといって、1枚のリードのみを振動させて演奏する楽器です。オーボエの場合、2枚のリードを組み合わせて振動させる「ダブルリード」楽器なのです。

ダブルリード楽器にはオーボエとファゴットが該当します。中でもオーボエのリードは小さくて消耗が早く、しかも吹きやすいものがなかなか見つからないのが現実です。

シングルリードの楽器(クラリネット・サックス)は、1箱10枚のリードが入っているセットを2000円前後で購入出来て、その中から良いものを選ぶことが出来ます。(実際は吹きやすいものは1枚か2枚程度だそうですが)しかし、オーボエの場合、リードひとつの相場が、なんと3000円前後と激高です。しかも、世の中甘くなく、そのリードだって吹きやすい、なんていう保証はありません。

学校のクラブなどでオーボエを吹いている生徒たちは、部費によってリードを買ってもらうのが普通だと思います。しかし、私の高校のように、中には自腹きって買わせる鬼学校も無いわけではないのです。だから、全国の顧問の先生方には、オーボエ吹き(ファゴットさんも含め)のリード代は負担して欲しい、と切に願うのです。可愛い生徒の為に・・・

一方、プロの奏者や音楽専攻生は、演奏する機会も多く、一本だけなら一週間たらずで消耗してしまうリードをそうそう買うわけにも行きません。だから、自分で作るという手段に出るのです。リードを手作りすると、だいたい市販品の10分の1程度のコストで可能だと言われます。しかし、手作りする為にはそれなりの道具も買わねばならず、結局オーボエ吹きには時間とお金が必要なのです!

まあ、リードがよければ演奏する上で大きな利益になる事は間違いないので(それほどリードのコンディションは、テクニック的にも精神的にも大きなウェイトを占めているのです)、皆頑張ってリードを準備しようとします。が、しかし。不幸は突然襲うもので、せっかく準備したリードがあらゆ災害にみまわれてバキッと逝ってしまうことが・・・


・本番用に温存しておいたリードが、歯に当たってバキッ
・手でいじっていたらバキッ
・楽器にリードつけて歩いてたら人間の突撃でバキッ
(全て経験済み・・・)


こうなると、ただ泣くしかありません。で、いつまでも泣いていてもしょうがないので、別の吹きにくいリードで耐えるのです。まあ、このようにオーボエは常に背水の陣的精神状況で楽器と付き合っていると言えるでしょう。その苦労を考えながらオーボエを聴いてみると、その音色からはまた違った哀愁が感じられるかもしれません。
 
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